私はサッカーには興味が無い、と記していなが
らワールドカップ関連の記事を連日載せている。
これには理由がある。
それは、サッカーにまつわる集団熱狂について
考察を加えたいと思っているからである。
そして、私はこうした集団熱狂は国家が戦争を
起こす際の国民の熱狂に似ているもしくは近いも
のがあるのでは？と推測している。
日本ではそれほど人気が無いスポーツであるサ
ッカーにそれほど多くの国民が熱狂しているとは思
えない。
そしてこの一部の集団の熱狂が、あたかも全国民
的な現象であるかのように報じるマスメディアにも注
視をしていなければならないと思う。
本当にそうなのか？
マスメディアは渋谷や道頓堀での騒ぎを大きく報
じている。
だがああした熱狂した民衆による行動は、全国的
なものなのだろうか？
照明塔によじ登ったり、川に飛び込んだりといった
愚行が全国各地でも行われているのか？
あるいは各地のパブリックビューイングに集まった
人たちの熱狂もお決まりの風景として報じられている。
こうした報道を見ると、人によっては「あぁ、全国民
が熱狂しているんだ」と思い込みはしないだろうか？
そして「よし、自分も盛り上がるぞ！」と羽目はずし
ていくのではなかろうか？
だが、少し考えればわかるようにパブリックビューイ
ングに集まる人というのは特殊な人たちである。
家にテレビがあるはずなのに、深夜にわざわざ会場
に集まって中継を見るような人たちなのだ。
そうした人たちの様子を映し出して、テレビ局などは
こう報じる。
「全国民が熱狂しています！」
全国民ではないだろう。
野球じゃあるまいし、日本ではサッカーは大した人気
は無い。
人気があったら、経営難で存続困難なチームがいくつ
もあるわけが無い。
こうした”サッカー熱”を冷めた目で見ている人も多いと
思う。
ワールドカップの話題に乗じてまたしてもマスメディアは
いい加減なことをを流しているのである。
だが、こうしたマスメディアが「全国民的です」と報じるこ
とにより、ある種のムードが醸成されていく。
愚かな人は、マスメディアを真に受けてしまう。
そしてムードに乗り遅れまいと自ら熱狂に飛び込んで
いく。
これは戦争に突入していく状況に近いものがあるので
はなかろうか？
