台風１８号とそれに関するＮＨＫの報道。その②

　台風などの自然災害の場合、NHKはその被
害状況報じる際「各支局を通じたまとめによ
ると」という前置きをしてから報じている。
　この前置きは災害発生中から数時間後まで
の間には必ず付けられている。
　私は以前からこの「各支局を通じたまとめ」
とは何なんだろう？と思っていた。
　NHKの職員が手分けして被害状況を取材して
現地を回った結果なのか？
　あるいは、NHKに寄せられた被害結果をNHK
が統計したものなのか？
　どうも、そのいずれでもないようだ。
　私の身近でも被害はいくつもあった。
　だが、それらはNHKでは報じられなかった。
　野立て看板が全滅した様子も一切ニュースに
ならなかった。
　どうやら、NHKによる「各支局を通じたまと
め」というのは、NHKが知りえた情報をそう形
容しているだけのようだ。
「各支局を通じたまとめ」とは実に便利な表現
である。　
「各支局を通じたまとめ」であって、これが全
てだ、とは言っていない。
　NHKは、その時点で自分達が集めることが出来
た情報を伝えているだけである。
　NHKは決して嘘は言ってはいない。
　だが災害の全体像を伝えているわけでもない
のだ。　
　NHKはこうした後逃れが出来るような表現をよ
く使う。
　NHKはいつだって狡猾なのだ。
　私達視聴者はよく気をつけて彼らの放送に接
しなければならないと思う。
　私達が「各支局を通じたまとめによると」と
前置きして報じられると、「あぁこれで全部な
んだなぁ」と思ってしまいがちではないだろう
か？
　そうなってしまってはNHKの思う壺である。
　真実は報道では伝わり難いものなのである。