不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

幟を立てに行った。その④

 幟立ての準備作業は進んでいく。
 作業は当班と町内会の役員とで行われる。
 まず、竿の木の棒を運び出す。
 それを一旦寝かして幟を取り付けていく。
 棒は地面に直には下ろさない。
 一カ所に台をかませて浮かせてある。
 棒に幟の横の輪を通していく。
 この時、Nさんがこちらにやって来た。
 Nさんは今回唯一の女性である。
 そして、大きな声でこう言った。
 「うちの班長さん、来てる?いないよね」
 え?
 何を言っているんだ?
 そんなの見ればわかるではないか。
 今年の班長のIさんは、欠席である。
 Iさんが来ていないことを、皆にアピールして何にな
る。
 こういう点がNさんはなんとも幼稚なのだ。
 還暦をとっくに過ぎているのに、いまだに成長する
気配がない。
 役員のFさんが少し呆れた口調でこう尋ねた。
 「班長さんはどなた?」
 こう言われてもNさんは気がつかないようだ。
 Nさんを無視して作業は進む。
 飾りつけと同時に固定用のロープを縛りつける。
 それらが済むと、棒を起こして立てる。
 ロープを引っ張ると棒は立ち上がっていく。
 大して大きくない地味な幟だが、一応お祭りの幟
である。
 それなりに、見応えはある。
 ロープの端を杭や柱に縛りつけて作業は終了した。
 約40分の作業だった。
 それにしても寒かったなぁ。
 後で調べると、気温は1.9℃だった。
 うひゃぁ~、そりゃ寒いわけだ。