ロシアのサンクトペテルブルグのエルミタージュ
美術館では、ある特殊任務を帯びたネコの警備
員が約60匹いる。
彼らに与えられた任務はネズミ退治である。
館内の展示フロアーに駐在し警備に当たっている。
このネコ監視員の歴史は意外と古い。
一説には18世紀にピヨートル大帝がオランダから
連れてきた1匹のネコが始まりと言われている。
その後も、女帝エリザベータ・ペトローヴナの指示
により、サンクトペテルブルグから約1500キロに位
置するカザンからもネコは移住してきたそうだ。
ロシア革命以前ということである。
ネコの住まいは美術館の地下にある。
そこから展示フロアーに出勤しパトロールして回っ
ている。
美術館職員によると美術品警備には60匹のネコで
十分とのことではあるが、ネコは増え続ける。
捨て猫が美術館に持ち込まれるからだ。
職員はそれらのネコの世話もしているそうだが、ネ
コの居住スペースにも限りがある。
そこで美術館では、毎年3月に警備員ネコに対する
感謝の集いを催し、そこで新たな飼い主を探すのだそ
うだ。
それらのネコはエルミタージュ美術館出身であると
いう写真付きの身分証明書が発行される。
エルミタージュ育ちのネコは、しつけがとても行き届
いているそうだ。
エルミタージュ美術館のネコが大変可愛がられてい
ることが伺える映像である。