トを着せることにした。
そしてこのレインコートも茶色に染めたスーツや
靴(ショートブーツ)やネクタイと同様フォークの私
物である。
それはフォークが以前ニューヨークで購入した
1着だった。
フォーク曰く「着心地が良くお気に入りのコート」
だったそうだ。
となると、フォークは普段からレインコートを着
ていた、ということになる。
そもそも俳優が普段からレインコートを着ている
ことが面白い。
フォークは元々レインコートが好きだったのでは
なかろうか?
そうであれば、”レインコートを着た刑事”などと
いう極めて珍しい発想が出てきたことにも納得が
いく。
わたしが、それらも同様に私物だと推測している。
まぁ、そんなことまで気にする人間は滅多にいな
いのであろうが、このことについての証言や記述は
見つからない。
西洋では、ワイシャツは下着の一種と見なされる
こともあるので、ワイシャツもフォークも私物と見て
間違い無さそうである。
靴下も同様だろう。
こうして、衣装の殆ど全部を自前で揃えたドラマの
主役が誕生したのであった。
これはあまり前例のないケースであろう。
フォークの役作りの妙である。
~続く~