音楽学者の皆川達夫さんがお亡くなりになった。
92歳、老衰だった。
私は先日の当ブログで、皆川さんがNHKラジオの”音楽の泉”の解説をこの3月で
降板したことについて記したばかりだった。
話のニュアンスによればご自身NHKに申し出ての降板のようだった。
ラジオ番組出演者が自分から番組を降りることは、まず無い。
あるとすれば、生死を分かつような病気に侵されているか、それに近い状態に
ある時だけであろう。
先年亡くなった音楽評論家の黒田恭一さんの時もそうだった。
ラジオの場合、必要なのは声だけである。
普段ベットで療養していて歩行もままならないとしても、声さえ出れば番組は
作ることが出来る。
スタジオ入りまで車椅子等でも問題はない。
スタジオまで来る体力が無いような時には、番組スタッフが出向いて自宅等で
音声収録を行う。
最近の皆川さんの放送でも、明らかにラジオスタジオで録った音ではない放送
回があった。
私はその頃から、お別れの日がそう遠くないと思った。
皆川先生、楽しい番組を長い間有難うございました。